こんにちは、脳育コンパス主宰のおかみつるです。
今日は多くのママさんから質問いただく「子どもの記憶力を高める方法」について、脳科学の視点からお話ししたいと思います。
「うちの子、記憶力が良くなったら将来勉強が楽になるだろうな…」
「すぐに忘れる子になってほしくない…」
そんな風に思うことがあるとしたら、ぜひ参考にしてください。
目次
記憶力と脳の関係
まず、記憶力と脳の関係についてお話しします。脳育コンパスでは、記憶力を大きく2種類に分けて考えています。
1. 短期記憶 – 前頭葉が司る記憶
前頭葉は、おでこのすぐ裏にある脳の部位で、短期記憶を司っています。
「これ覚えてね」と言われた時に、10秒から数分間覚えている記憶のことです。
目の前の情報を一時的に保持する役割を持っており、記憶の「入り口」となる重要な部分です。
2. 長期記憶 – 側頭葉が司る記憶
耳のすぐ横の奥にある側頭葉は、長期記憶を司っています。
経験や言葉、知識といった長く脳に留まる記憶を担当しています。
記憶力アップのカギ
記憶は必ず「短期記憶」から入り、その後「長期記憶」へと移り変わっていきます。つまり、すべての記憶の入り口は短期記憶なのです。
これは重要なポイントで、短期記憶力が弱いと、記憶力全体(長期記憶も含めて)が育ちにくくなってしまいます。
だからこそ、特に0〜3歳の時期に短期記憶を鍛える遊びをすることが、賢い子を育てる基礎となるのです。
記憶力アップの脳育遊び「ピクチャーカード」
今日は、アメリカの脳研究所も推奨する「ピクチャーカード」という遊びをご紹介します。この遊びは、前頭葉(短期記憶)と側頭葉(長期記憶)の両方を刺激し、記憶力向上に効果的です。
準備するもの
- 20cm×20cmほどの画用紙(または厚紙)
- 子どもが認識しやすい絵や写真(動物、果物、乗り物など)
- のり、はさみ
作り方
- 1枚目のカードには絵や写真を3つ貼る
- 2枚目には4つ
- 3枚目には5つ
- 4枚目には6つ
というように、カードによって貼る絵や写真の数を増やしていきます。最終的には10個程度まで作るとよいでしょう。
遊び方
基本編(5ヶ月〜2歳くらい)
- カードを裏から前にめくりながら「シュッ、シュッ」と音を立てる
- 子どもが一生懸命見てくれるはず
- これだけで子どもの脳は刺激を受け、記憶力の土台を作っていきます
発展編(2〜3歳以上)
- カードを見せて「よーく見ててね」と言う
- 数秒見せた後、カードを裏返す
- 「さっき何があった?」と質問する
- 答えられたら大いに褒める
「そんなシンプルなことで効果があるの?」と思われるかもしれませんが、この遊びは脳科学的に非常に効果的です。パッと見て一瞬で物を捉える力を育てるトレーニングになります。
記憶力の発達段階
子どもによって、一度に覚えられる物の数は異なります。例えば、3歳半のお子さんなら2〜3個覚えられれば正常範囲です。トレーニングを続けると、少しずつ覚えられる数が増えていきます。
うちの息子も5〜6歳の頃から始めましたが、最初は5〜6個しか覚えられなかったものが、あっという間に12個まで捉えられるようになりました。
この遊びの効果
- 短期記憶力の向上
- 集中力の向上
- 情報処理速度の改善
- 視覚認知能力の向上
特に記憶力は「特別な才能」ではなく、トレーニングすればするほど能力が上がることが脳科学的に証明されています。
もしピクチャーカードに興味を示さなかったら?
ここが脳育コンパスの強みです。
もし子どもがピクチャーカードに興味を示さなくても、前頭葉を刺激する他の遊びがたくさんあります。
前頭葉は短期記憶だけでなく、以下のような機能も司っています:
- 計画を立てる・ルールを理解する
- 手先の運動能力
- 目の動き(追従する力)
つまり、手遊びや目で追いかける遊びなど、様々な遊びを通して同じ前頭葉を刺激することができるのです。
記憶力アップのもう一つのコツ
記憶と感情はセットになっています。楽しい、嬉しいという感情と一緒に記憶されたものは、脳に定着しやすいのです。
逆に、嫌だ、つまらないという感情と結びついた記憶は、後々思い出そうとしても負の感情も一緒に引き出されてしまいます。
だからこそ、記憶力を高める遊びは「楽しく」行うことが大切なのです。無理強いせず、子どもが喜ぶ形で続けていきましょう。
まとめ
記憶力アップには
- 前頭葉(短期記憶)を刺激する遊びを取り入れる
- 楽しい感情と一緒に記憶させる
- 子どもの発達段階に合わせたスモールステップで進める
このような関わりを続けていくことで、お子さんの記憶力は自然と高まっていきます。
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